シロアリの幼虫や成虫について教えます！安全な駆除方法ホウ酸処理についても説明します

木造住宅を中心として私たちの住まいの一部をどんどん食べて被害を拡大していくシロアリ。住まいを損壊するおそれがあるために猛毒なスズメバチなどと同様に私たちの生活の中における脅威です。

これまでシロアリによる被害やシロアリ駆除について説明してきましたが、改めてシロアリってなんだろうと思いませんか？今回は、そんなシロアリの生態について迫ります。改めて知ることで、シロアリの危険について意識してください。

シロアリはアリではなくゴキブリの仲間

シロアリとゴキブリは共通の先祖をもっているので、シロアリはゴキブリの仲間です。
姿かたちがアリに似ていることと、名前に「アリ」が入っていることで一般の人はアリの仲間と思われています。ですが、アリとは全く別の生き物です。

シロアリは、卵から生まれるとすでに足が6本生えている生き物です。脱皮は繰り返しますが、さなぎにはなりません。シロアリには微妙な体の違いがあります。それぞれの身体の形で巣の中での役割が異なります。

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シロアリと黒アリの違い

シロアリの体は寸胴な形をしており、また羽アリの羽は4枚とも同じ大きさで細かな網目模様となっています。さらに、触角は直線的で数珠状になっているという特徴があるのです。

しかし、黒アリは体のくびれがはっきりしており、羽アリの羽の大きさが異なっていることや網目模様が粗いのが特徴で、触角もくの字型になって折れ曲がっています。

アリは蛹になる過程がある完全変態の昆虫ですが、シロアリは蛹になることのない不完全変態の昆虫です。

シロアリは何を食べる？

シロアリは主に木材を食べます。シロアリが誕生したのはおよそ3億年前と言われており、枯れ木を食するキゴキブリから分化して生まれた個体だと言われています。キゴキブリは、シロアリのように枯れ木を食べます。こうしたゴキブリがいるので、仲間といっても納得できるでしょう。

ゴキブリは、雑食なので人間が食べるものや髪の毛、糞なども食べてしまいます。シロアリも雑食性で、ガラス製品や陶器以外のものは食べます。食欲旺盛な性質も似てますね。

羽のないシロアリは幼虫ではなく成虫

シロアリというと、一般的には白い色をした羽のないアリのような個体を呼んでいます。また、羽のついたシロアリがいることをご存知の方も多いでしょう。

ただ、羽のついていないシロアリが成虫だと思い込んでいませんでしたか。
実は白い状態の羽のないシロアリは全て幼虫なのです。ちょっとややこしいですね。シロアリの幼虫、成虫についてまとめました。

シロアリの幼虫について

シロアリは、種類と巣の規模によりますが複数の女王アリで毎日数百個単位で卵を産んで、1〜3ヶ月ほどかけて孵化していきます。孵化した後すぐの状態が幼虫であり、大きさは1mmほどの小さなものです。

幼虫の時点では基本的に巣の中心部にいることが多いため、普段私たちの目に飛び込んでくるようなシーンはありません。

シロアリの成虫

シロアリの成虫は、２種類です。

繁殖能力のある王アリ・女王アリ。これらは大きさがヤマトシロアリで1.5cm、イエシロアリでは4cmにも及びます。その他は全て幼虫です。

外敵から家族を守るために大きなキバを持つ兵アリも成虫と思われがちですが幼虫です。幼虫社会とも言われています。

羽アリはシロアリの中のエリート

羽アリになる一歩手前の状態をニンフと言います。ニンフとは、働きアリの中から、フェロモンの影響で小さな羽を持つシロアリに変化した個体です。ニンフの次の段階が羽アリであり、羽アリが巣から飛び立ち新しい巣を作り、コロニーの王・女王となるのです。

シロアリの種類について

シロアリは、世界にはなんと3,000種類以上もの種類がいると言われています。その中でも日本に棲息していると言われているものが22種類ほどです。ほとんどのシロアリは、枯れ木や落ち葉などを食物としている個体ばかりなので、森林の再生に役立つ益虫として扱われています。

その中で私たちの住まいを脅かすシロアリが3種類存在しています。シロアリ駆除をするのはこの3種類のうちのどれかがほとんどです。そのシロアリをそれぞれ紹介します。

ヤマトシロアリ

ヤマトシロアリは、北海道北東部を除いた日本全国に棲息している最もポピュラーな種類です。日本にもともといた種類のシロアリです。ヤマトシロアリの羽アリは黒褐色をしており、黒アリの羽アリと見間違うことがあります。

ヤマトシロアリの羽アリは4月下旬から5月の日中に飛び回っています。雨上がりの晴れた日に飛び立つ羽アリは、ほとんどがこのヤマトシロアリです。乾燥に弱い性質を持っているため、湿気の多い地表付近や湿った木材を好みます。

イエシロアリ

イエシロアリは、関東以西の暖かい地域の海岸線に面したエリアに棲息している個体です。

羽アリは茶色でヤマトシロアリとの区別もつきやすいです。羽アリの活動期は6月〜7月の夕方以降で暗くなってから活動を始めます。街灯などの光に集まっている姿がよく見られます。

世界に存在する種類の中でも、最も大きな被害に遭う可能性があるのが、このイエシロアリです。外来種のイエシロアリは、多くの水を運ぶことができるシロアリです。そのため、乾燥した建物でも水を運んで湿らせて木材を食べやすくするという特殊な性質を持っています。家屋だけではなく、切り株や樹幹などにも巣を作ることがあるため、樹木を食い荒らす可能性があるために庭木などの倒木のおそれもあります。

イエシロアリの繁殖力、加害力はすさまじく、固定された巣からさらに蟻道を広げていって、周辺にある建物や樹木にもひろがります。イエシロアリの巣は最大100万頭となり、建物に甚大な被害を及ぼす事があります。

冬の寒さには弱い個体であることから、日本国内でも関東以西の温暖なエリアにしかいませんでしたが、最近では地球温暖化の影響からか棲息エリアが拡大しています。

アメリカカンザイシロアリ

アメリカカンザイシロアリは岩手県から沖縄までのおよそ34都道府県で生息が確認されていますが、発見がされていないだけで全国に点在していると考えられている外来種の個体です。羽アリは褐色もしくは黒褐色をしていて、4月〜11月の非常に長い期間飛来しているのです。

アメリカの太平洋沿岸部にもともと棲息していた種類であり、輸入家具などと一緒に持ち込まれて日本に運ばれてきたと考えられています。

アメリカカンザイシロアリの場合は、他の種類とは異なり、小集団で巣をつくります。家の中に数十個の巣を作るので駆除が困難なシロアリとなります。
巣の発見はプロの専門業者に依頼してチェックしてもらうと良いでしょう。

これからの時代のシロアリ対策

シロアリを駆除する場合、ホウ酸がおすすめです。そこで今注目されているのが、ゴキブリ駆除のホウ酸団子でおなじみのホウ酸による駆除方法です。ホウ酸による処理をすることでシロアリを予防でき、家のリスクに備えることができます。ホウ酸は自然素材の無機鉱物であることから、人やペットなどへの影響もありません。コスパも従来のシロアリ駆除よりも、安く抑えることができます。

これからの時代のニーズに合ったホウ酸を使った処理方法を紹介します。

ホウ酸がシロアリに効く過程

ホウ酸は、昆虫にとって毒性のある物質です。というのも、ホウ酸を分解するには腎臓が必要なのですが、シロアリを含めた昆虫にはそれがありません。そのため、ホウ酸を食べると体から排出することができずに死に至ってしまうのです。

ホウ酸をシロアリが食べることですぐに死に至るわけではなく、食べたまま持ち帰り、死ぬと、その死骸をほかの個体がどんどん食べてしまうことで連鎖してどんどん死に至っていきます。つまり、巣に持ち帰ってまとめて駆除できるという方法なのです。

ホウ酸処理は安全

ホウ酸処理は人体にはほとんど影響がありません。
その秘密は腎臓の濾過機能です。ホウ酸は腎臓で濾過されて、排出されることから、よほどの大量摂取をしなければ食塩と同様の毒性で人体には安全なのです。

さらに、ホウ酸は無機物であるため、時間が経過するごとに揮発するような心配がありません。つまり、施工をしてしまえばそこにホウ酸が残されていれば効果がなくなることがありません。半永久的に効果が持続するので、経済的にお得ですね。

（自分で処理できるのでは？）

ホウ酸というと、ゴキブリのホウ酸団子のように自分で作ることもできるのではと考える人もいるでしょう。ですが、ゴキブリのホウ酸団子とは違い、市販されているホウ酸ではシロアリに効果的な濃度にすることができません。

うかつに自分で処理しようとしても危険です。ホウ酸の取り扱いには、ホウ酸施工士の資格をもった人、業者にお願いしましょう。ホウ酸施工士とは、日本ホウ酸処理協会が認定するホウ酸のプロフェッショナルです。

シロアリから家を守るために適したホウ酸の使い方をします。

まとめ

シロアリの生態を知ることで、シロアリの被害による恐ろしさはわかりましたか？シロアリは、一匹でも残すとそこからまた何とか生き延びようと身体を進化させる恐ろしい生き物です。

家、家族を守るためには、適切なシロアリへの対策が必要です。シロアリの予防には、ホウ酸がおすすめ。ホウ酸処理を施工できるシロアリ駆除業者を探すなら、シロアリポリスでの検索がおすすめです。

シロアリは、そのままにしてはいけません。周りのことや将来のことも考えて、定期的にシロアリ対策を行ってくださいね。