シロアリはどこからやってくるのか?
シロアリは突然湧いてくるものではありません。シロアリが発生した場合、発生場所に至るまでの侵入経路が必ず存在します。
シロアリを1頭でも見かけた場合、その他の姿が見えなくとも発生が疑われる状況です。早めにプロのシロアリ診断を受けてください。
この記事では、シロアリの侵入経路、侵食されやすい場所、ホウ酸処理による駆除の概要などについて説明しています。
シロアリは何もないところから湧いてくる?
「シロアリは突然湧いてくるもの」と考えられやすいです。ですが、シロアリは必ず侵入経路があって侵入してきます。
被害を受けやすい場所は、水回り、押し入れなどです。
湿気のこもる場所に発生しやいです。理由は湿気により木材が柔らかくなり、シロアリにとって絶好のすみかとなるためです。
シロアリは外からやってきます
室内の柱を見たら、以前はなかった小さな穴が空いていたという場合、柱の内部がすでにすみかになっています。
侵食がかなり進んでくると、柱を叩いた時に空洞音がします。
「木材内部にシロアリの卵があって孵化したのでは?」と思うかもしれませんが、内部に侵入する道があるのです。
シロアリは一般的に土から床下まで侵入し、そこから侵食を始めていくのです。
床下から上に進行していき、柱の内部などに侵入するのです。放置しておくと屋根にまで到達してしまいます。
外や室内に蟻道と呼ばれる土で作った道を発見した場合、すでにシロアリが棲みついていると考えて良いでしょう。
湿度の高い場所はリスクが高い
シロアリは暗くてジメジメした場所を好むので、外で姿を見かけることは少ないです。普段は枯れ木や弱っている木の根周辺に巣を作り、そこから付近の住居に蟻道を作りながら床下に侵入します。
特に、昔の木造住宅は床下への侵入がされやすく高温多湿の状況に長期間さらされることで、シロアリの発生率が高くなるのが特徴です。
木材以外も侵食されることがある?
シロアリが主に食べるのは木材で、シロアリが好むセルロースという成分が含まれているためです。
多湿の場所を好む理由は木材が適度に水分を含み、食べやすい柔らかさになるためです。
一方で、直接水が当たるような場所は避ける傾向があります。大量に水分があればシロアリにとって快適というわけではありません。
侵食される意外なもの
木材以外で侵食されるものには畳や紙、ダンボールなどがあります。木製の家具も食害されます。また、壁のクロスや下地材で使われる石膏ボードも被害を受けることがあるので、木造住宅ではないからといって油断はできません。
鉄といえども酸化によってもろくなると、ボロボロになってしまうでしょう。すると、床下のコンクリート、鋼製束などを伝って蟻道が伸びてくることもあるので、家全体がシロアリのすみかになり得ると考えてください。
こんな住宅はシロアリが棲みつきやすい
シロアリは住宅を選び、被害を与えるわけではありません。シロアリにとって居心地の良い住宅にターゲットを定め、蟻道を伸ばしていくのです。
古い住宅は被害に遭いやすいと言われますが、これは通気性が悪い住宅が多いことが理由の一つです。
シロアリはどこからでも侵入してきますが、狙われやすい住宅、狙われにくい住宅があるのは間違いありません。
シロアリ対策で大切なのは駆除に加えて、棲みつきにくい環境を作ることです。
床下が低い
床下に十分な換気口がないと空気の流れが悪くなり、湿気がこもりやすくなります。人が通っていけない区画もあり、そういった区画は換気が十分にとれません。また、床下には配管が張り巡らされ点検できない場合もあります。床下が低くて人が通れない建築物もあります。湿気はシロアリを呼び寄せ、かつ、点検ができない区画はシロアリの被害にも長期にわたり気がつくことができず、修復費用が甚大になりえます。
通気口から離れている
通気口から離れた場所は湿気がこもりやすいです。通気口とは建物の屋根裏や床下、居室に取り付けられた換気のための開口部のことを言います。
水回りのある場所は多湿になりやすく、たとえば入浴後の浴室のドアを開けた時は、脱衣所の壁が湿気で湿ってしまうでしょう。
このように、水回りは湿度の影響を受けやすく、木材が水分を含むことでシロアリを寄せつけやすいのです。
水回りの湿気を逃がすためには、付近に通気口を設置するのが好ましいです。
通気口から離れているならば、エアコンや除湿機を使用して湿度を適切に調整しましょう。
室内がカビ臭い
カビは高温多湿の場所によく発生します。
そのため、室内がカビ臭いという場合、シロアリに狙われやすい環境だと考えてください。
雨漏りをしている場所がある
雨漏りは床を濡らしてしまうだけでなく、湿度を上げる原因にもなります。シロアリは雨が直接当たる場所は好みませんが、雨により木材が柔らかくなった場所には寄ってきます。
雨漏りが発生している住宅は、雨漏り自体を直していくことが必須です。
シロアリの存在が疑われる症状
室内にたった一匹の羽アリを見つけたことがキッカケでシロアリ調査を受けたら、すでに侵食が進んでいたという話があります。
蟻道や木材の穴などを見つけた場合は被害の予測ができますが、ある程度被害が進行しなければ、目に見えるところに変化が現れないのが怖いところです。
シロアリの被害を食い止めるためには、いかに早く発生のサインに気付くかが重要です。
侵食を放置しておく危険性
シロアリは壁や柱を侵食してスカスカにしてしまいます。
侵食が進むほど木材の強度は低下し、地震の被害を受けやすくなります。
シロアリの被害で最も恐ろしいのは地震による家屋の倒壊です。住宅の耐震性能が著しく低下するので、住宅を長持ちさせるためにもシロアリ対策は必須となります。
家に違和感を覚えたら要注意
壁や柱を叩いた時に、コンコンという音がするならば正常です。柱の高い部分はコンコンという音がするのに、低い部分を叩いた時にペコペコ、ポコポコといった音がするならば要注意です。
空洞音がする場合は、シロアリが棲みついている可能性が高いです。
他にも以下のような違和感には注意しましょう。
●歩いた時に床がギシギシする
●ドアの閉まりが悪くなってきた
などの症状が発生した時もシロアリの被害に遭っている可能性があります。
シロアリに効果的なホウ酸処理
ゴキブリの駆除にホウ酸団子が使用されることがあるでしょう。生命力の強さで知られるゴキブリにすらホウ酸は効果を発揮するわけです。
シロアリの駆除には、合成殺虫剤が使用されることがありますが、化学薬品のため人体に悪影響を及ぼす可能性があります。
高齢者やお子さん、ペットがいる場合は特に合成殺虫剤の影響を受けやすいので処理剤に気をつけてください。
安全に駆除をするならば、ホウ酸処理を行っている駆除業者に依頼するのがおすすめです。
ホウ酸処理のメリットとは
自然素材のホウ酸は、人体の健康に悪影響を与えません。
そのため、ホウ酸処理は土台だけでなく屋根にまで設置することができます。さらに、シロアリ予防の効果が長く続くので、何度も処理を行う必要がありません。
シロアリなどの虫に対してホウ酸が効果を発揮するのは、体内でホウ酸の分解、排出ができないためです。
人間の場合も大量にホウ酸を摂取すれば害となりますが、一定量を口から摂取しない限り心配はありません。
合成殺虫剤より安全性が高いのは確かです。
まとめ
シロアリは何もないところから急に湧いてくることはありません。蟻道を通って、外から建物にやってきます。
シロアリは高温多湿を好むので、空気が通りにくいような場所は狙われやすいです。
室内においても被害を受けやすい場所、受けにくい場所があるのです。少しでも変だと感じたら、プロに見てもらうのが良いでしょう。シロアリ駆除業者を探す時は、全国安心シロアリポリスがおすすめです。
シロアリの被害を抑えるには、日常生活における違和感を見逃さないことがポイントになります。掃除をこまめにしたり、時々壁の音を確認してくださいね。気になるときは気軽にご相談ください。
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