シロアリは一体どこにいるの?見つけたらすぐに駆除しよう
シロアリは、自然の中で枯れ木や倒木などを分解する、なくてはならない生き物です。ですが、それが人間の生活に入り込むと家屋の土台となる木材を食べ尽くしてどんどんボロボロの状態にしてしまいます。ただ、シロアリといっても写真でしか見たことがないという方も多いのではないでしょうか。
では一体シロアリは普段どこにいるのでしょうか。
普段目につきにくいシロアリがどこにいるのか、説明していきます。気になる症状が住んでいる家にあればシロアリを疑ってみてください。
シロアリはどこにいるのか?
シロアリの中でも、ヤマトシロアリ、イエシロアリという種類は屋外の地面に巣をつくることが多く、そこからマイホームに蟻道を伸ばし侵入し食害します。湿気のある床下は、このシロアリにとって快適な住まいになりやすい場所です。
アメリカカンザイシロアリという種類は家の中に巣を作ります。このシロアリは木材に含まれる水分だけで生きていけるので、土壌の水分を必要としません。近隣から羽アリとして飛んで来て家の中に直接侵入し巣を作ります。ヤマトシロアリ、イエシロアリとは異なり、床下に限らず天井裏や壁の中、他にも家具に侵入し巣を作り食害します。
ここからはシロアリが入り込みやすい場所を説明します。
シロアリの性質・被害が及びやすい場所
シロアリは、乾燥に弱い性質を持っていることから、生きていくためには水分が必要です。そのため、乾燥した場所よりもいつでも高湿度の場所を好みます。家の中ではお風呂場、洗面所、キッチン、トイレなど。
水回り付近や日の当たりにくい家屋の北側部分、床下の中でもなんらかの原因で湿っている部分には特に被害が及びやすいです。シロアリは木材だけ食べているのではなく、畳や本、電気コード、発泡スチロール、綿や麻の布、服なども食べてしまいます。家の中に物がたくさんある場合は、あちこち確認してみる必要があるかもしれません。
どうやって家屋に侵入してくるのか
シロアリは、もともと倒木や土の中に住んでいる生き物でした。シロアリが家屋の中に侵入してくる経路は、大きく分けて2点。
1.地面に近い床下から侵入。
2.羽アリが飛んでくることによって侵入。
シロアリ被害で最も多い侵入要因は、基礎の側面に蟻道を伸ばし屋内に入ってくることです。気に入った場所を見つけるとフェロモンを出して仲間に知らせることで大量の仲間が家屋に侵入してきて、大規模な食害を始めます。
シロアリは大群で集団生活するという性質を持っているため、どうしても一匹だけということはなく、あっという間に大きな被害に遭ってしまうのです。
我が家はベタ基礎 地面がないから大丈夫と考えてはいませんか?
最近の家屋はベタ基礎の家も多いですが、ベタ基礎だからといって安心ということはありません。シロアリの顎は非常に強く、金属コンクリートもかじってしまうという人がいるほどです。さらにちょっとした隙間を見つけるのにも長けています。ベタ基礎でも蟻道を作り、侵入してくる可能性は大いにあります。
春、夏の時期には羽アリが繁殖を目的としてあらゆるところへ飛んでくるため、羽アリが棲みつくという可能性もあります。シロアリは、床下だけでなく、柱や和室の畳、押し入れ、玄関、天井裏など、ほぼ家全体といっても過言ではありません。
近年新築物件などで人気のウッドデッキなどに被害報告が増加しています。地盤に最も近い位置に餌となる木材が工作されていることから真っ先に狙われやすいからです。また、室内でも押入れやタンスの裏など空気が動かず湿度が高めになる場所は特に注意しましょう。普段の掃除の時などにこまめに住居に異常がないかチェックしておきましょう。
シロアリの被害はどうやって見つけたら良い?
シロアリがいるかどうかは被害状況が把握できないとわかりづらいものです。では、被害がどこまで及んでいるのかを知るためにはどのような方法で知ることができるのでしょうか。
たとえば、家の周りに大量の羽アリが飛んでいることはありませんか。家の基礎のひび割れなどの隙間から大量の羽アリが出てきたらシロアリの可能性があります。
その羽アリは有害?無害?
また、羽アリはシロアリ以外にも一般的なアリがいますが、4月~5月に発生し、日中に活動するのがヤマトシロアリで、6月~7月の夕方から夜にかけて活動するのがイエシロアリです。
種類によって発生する時期や時間帯が異なるので、しっかりと見極めましょう。
羽アリの被害チェック
羽アリが活動する時期と活動時間をチェックして見極めましょう。さらに、シロアリが作った蟻道などが建物の基礎などに見られたら、被害にあっている可能性が高いです。
被害を確認するには、普段から音や感触を意識することです。シロアリ被害が進むと、床が抜けそうなくらいふかふかに柔らかくなったり、くぼんだ感じになってきます。さらに、食害が進んでいると壁や床下、柱はスカスカの空洞状になってしまいます。手でコンコン叩いてみると空洞音のような音が出ます。
シロアリのいる地域は?
実は日本には22種類ものシロアリが棲息していると言われています。この中でも家屋に被害を及ぼすシロアリは主に3種類。
1.ヤマトシロアリ
2. イエシロアリ
3.アメリカカンザイシロアリ
それぞれのシロアリの特徴をまとめました。参考にしてください。
ヤマトシロアリ
北海道の北東部を除くほぼ全国のエリアに棲息していると言われています。日本では一番ポピュラーなシロアリです。
イエシロアリ
関東以西の海岸線に沿った温暖なエリアに分布しているシロアリです。
100万匹もの大量の集団で行動する習性があるため、非常に大きな被害を及ぼすシロアリとしても有名です。
アメリカカンザイシロアリ
乾燥した木材に巣を作って集団で生活している外来種のシロアリ。
家具などにも巣を作り生息していることから、輸入品の家具などから国内に入ってきて日本各地に定着していると言われています。
地域の歴史に習うシロアリが住み着きやすい場所
シロアリは全国にほぼ分布しているのですが、その中でも棲みつきやすいエリアというものがあります。もともと湿気を多く含んだジメジメした土壌の土地、さらに周りに公園や雑木林がある地域や山林を切り拓いて開拓した住宅地などに被害が多いと考えられています。
土地を探して住まいを建てる時は周辺住民の方や不動産会社などにどのような土壌だったかを確認しておくと安心です。
どこでもいるシロアリは見つけたら駆除
もしシロアリの被害らしきものを見つけたら、床下などをチェックしましょう。自分では難しい時は専門の駆除業者に頼んで必ず確認してもらいましょう。
確認後、シロアリがいれば駆除を勧められますが、農薬系合成殺虫剤を散布するだけの業者は、住んでいる人の健康リスクを考えていないためおすすめしません。シロアリの駆除方法を業者に頼む時は住まい手の健康を考えた安全な方法があるので紹介します。
ホウ酸処理による駆除がおすすめ
シロアリ対策には、安全性の高いホウ酸を使う方法がおすすめです。ホウ酸は防腐効果、防蟻効果が長続きしますし、外来種のシロアリにも効果的だという報告もある優れものなのです。
私たち人間やペットなどの哺乳類は腎臓があるために、ホウ酸を体外へ排出することができ安全です。一方、虫は腎臓をもっていないためホウ酸を体外に排出することができません。ホウ酸を摂取した虫が必ず死に至るので効き目が抜群なのです。虫には厳しく作用し、人やペットには優しいホウ酸は安心できます。
ホウ酸でシロアリが駆除できる仕組み
ホウ酸でシロアリを駆除することもできますが即効性がないため駆除が完了するまでには時間がかかります。
農薬系合成殺虫剤の使用量を必要最低限に抑え駆除を行った上で、ホウ酸処理で長期間シロアリを寄せ付けない防蟻工事を適宜行う方法が一般的です。
しかし、化学物質過敏症でお悩みの方がお住まいの場合は、合成殺虫剤を使用できないためホウ酸処理だけで駆除工事を実施します。
ホウ酸でシロアリが駆除できるステップは3つ。
1.シロアリがホウ酸処理された木材をエサとして認識し食べる
2. ホウ酸を食べたシロアリが徐々に弱りながらも巣に戻る
3.ホウ酸を食べて死んだ仲間の死骸を食べてまた死ぬ
ホウ酸を食べて死んだ仲間を食べることで全滅の効果が発揮されます。だいたい2〜3ヶ月はかかるものだと理解しておくと良いでしょう。ホウ酸を食べてない個体は死にませんので、その2〜3ヶ月の間に点検作業を繰り返し、随時ホウ酸処理を行いながら死滅させていきます。
自分でできるホウ酸スプレー
ホウ酸処理は駆除業者でも安心な駆除方法として採り入れられています。家庭で簡単にできるホウ酸処理の方法を紹介します。
1シロアリ対策用のホウ酸水を購入する
2. そのホウ酸水をスプレー容器に入れる
3.基礎や土台、柱などに吹き付けてよく乾燥させる
ホウ酸水をスプレーするときは近くに花が植えられているとホウ酸の影響で枯れてしまう場合があるので気をつけましょう。
なお、薬局で売っているホウ酸は水に溶けづらいためシロアリ対策には不向きです。
まとめ
シロアリが一度棲みついてしまうと、家の骨組みである構造材が地震に弱くなっていくだけでなく大切な家具までも使えなくなるなど大変です。精神的にも落ち着かないですね。
シロアリは、数が少なければ自分で行うホウ酸処理で駆除することができます。その場合やはりプロの技よりも劣ってしまいます。時間がたつとまた同じことが繰り返されるかもしれません。完全に駆除というのはなかなか難しいものです。
そこでシロアリ駆除を希望されるなら、全国のシロアリ駆除業者を検索できるシロアリポリスがおすすめです。女性の作業員が在籍している業者も探すことができるので、被害に悩んでいる一人暮らしの女性にもピッタリです。相談だけでも受け付けます。ぜひ一度連絡ください。
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