シロアリは外壁塗装では防げない!?その理由を徹底解説
シロアリは湿気の高い暗い場所が大好きです。
知らない間に床下が食い荒らされていたという話を耳にすることも多いですが、実はシロアリは外壁の内部にも棲みついています。
シロアリはもちろん木材を好んで食べますが、プラスチックやコンクリート、断熱材などもかじることを知っていますか?
そこで外壁を守るために外壁塗装をすれば良いのでは?という考えが出てきます。
ただ、結論からすれば、外壁塗装はシロアリ対策にはなりません。この記事では、その理由とシロアリに対する正しい対策を説明します。
外壁塗装すれば大丈夫ではない!
シロアリが外壁内部に巣を作るのを予防するために、しっかり外壁塗装をすれば大丈夫と考える人は少なくありません。
塗装は確かに風雨などから劣化を抑えるために、外壁の表面をガードする効果を発揮します。外壁塗装は、紫外線や雨風から壁を保護することが目的であり、家を長持ちさせる効果は十分そなわっていますね。
工事の下準備として、ひび割れや小さな隙間を埋める作業をすることも事実なので、確かにそうした隙間からシロアリが侵入することは防げるでしょう。ただし、それだけではシロアリが外壁内へ侵入できなくなることはないのです。
シロアリが家に侵入するルートは他にもたくさんあります。外壁のひび割れなどはその一つに過ぎません。外壁塗装はシロアリの侵入を防げるわけではないことは覚えておきましょう。
シロアリの侵入ルートとは?
それでは、シロアリがどこから家の内部に入り込むのか、いくつかのルートをまとめておきましょう。
まず地面からの侵入が非常に大きな割合になっているのです。
家の近くに樹木などがあれば、その根本が巣(コロニー)になっていることがあり、いずれ家の地下や床下へたどりつきます。
そこから床下の木部、壁の中などへ広がっていくため、家が地面に接している限り、シロアリの侵入ルートはいくらでも考えられます。
基礎の立ち上がり部分から水切り下、土台へは、地面から上がってこれる通り道だと理解すれば、外壁を塗装したからといって安心できないことは明白です。
シロアリは壁や床に棲みつきやすい
シロアリが好む条件はいくつかありますが、少なくとも棲みつきやすい環境を極力少なくすることが大切です。
ここでは家の中のどのような場所がシロアリの好む場所かをまとめておきます。
湿気が多い壁周り
湿気やすい場所は注意が必要です。たとえば、侵入ルートになりやすいのは浴室や洗面所周りの床や壁、トイレやキッチンなどの水回り設備がある床や壁です。
このあたりはいかに気を付けても毎日水分が発生するため、壁や床はシロアリが好む環境になりがちです。
そのほかにも、気付かないうちに雨漏りが起こっている箇所、空調の室外機周辺や、常に湿気を帯びる屋根裏や天井などの高い位置にある壁もシロアリが集まってしまう場合があります。
湿気が溜まる床下
地面からやってくるシロアリは、床下に湿気が溜まっている場所が大好きです。その地中を通っていずれ屋内へ侵入してきますので、床下の施工はとても重要です。
シロアリ被害が床からくると、床が水平を保てなくなったり、押すとへこんだりする症状が出ます。このような異変があれば、すでにシロアリの被害が出ている可能性があるでしょう。
木材の壁や床、インテリア
木材をそのまま使用した外構フェンスや柵などは、シロアリ被害に遭いやすいです。そこから外壁へ移動するのは時間の問題ですので注意が必要となります。
また、庭に木材がそのまま置かれているような場合や木製の物置や植木にシロアリが引き寄せられ家にシロアリが入ってくることも多いです。
シロアリが侵入した場合の特徴とは
もしシロアリが外壁の中に巣くってしまっている場合、壁から異音が聞こえることがあります。たとえば、壁の木材が食い荒らされ、隙間が空いて軋む音がするようになります。
このような壁は、叩くと中が空洞の音がしますが、ほかの場所の壁なども叩いてみて、音が違う箇所があるか聴き比べることです。
壁の中からカチッカチッといったおかしな音が聞こえたら、それはシロアリの「警戒音」です。これは非常に小さい音なのでなかなか素人は気付きにくいです。内部はかなり被害を受けている可能性があります。
そのほかにも、俵状のフン粒が部屋の隅に落ちていたり、「蟻道(ぎどう)」という特定の通り道が作られていたりすることもあります。こまめに掃除したり衣替えをすることで早めに発見・対策が取れます。
すでに巣にたくさんのシロアリがいると、すみかを広げようと、家の周りや室内に羽アリが飛び始めるようになります。
春から秋にかけて羽アリが出てきます。こうなると一刻も早く対処しなければ家全体が危険です。
シロアリ駆除はどうやってする?
壁に巣を作ったシロアリを駆除するには、専門の駆除業者に依頼するのが最も正しい方法です。市販の殺虫剤などをかけても、シロアリを根絶できるわけではなく、殺虫剤を散布できない巣の中にはたくさんのシロアリが残っています。
専門の駆除業者も、やってきていきなり薬剤を散布するようなことはありませんし、確実に作業を行うためしっかり下準備をします。
被害を及ぼしているのはどのシロアリなのか、どこが元凶なのか状況を確認し、作業前にはしっかり養生シートを設置して対処をしてから始めるのが基本です。
駆除業者が使う薬剤
駆除業者には「ホウ酸業者」と「合成殺虫剤業者」があります。
ホウ酸業者であれば安心安全で経済的です。ホウ酸を使用する場合、防蟻効果が長期間持続しますので再処理の必要がありません。
合成殺虫剤は殺虫能力は高いですが、防蟻効果が短期間であるため再処理を前提とします。人体への影響にもリスクがあるためおすすめできません。
ホウ酸とは
ホウ酸は自然素材で、温泉に含まれていたり、有名なストラディバリウスの防腐剤に使われていたり、子どもが好きなスライムの材料でもありますね。
ホウ酸なら高気密住宅にも適していますし、外来種にも対応しているため安心して駆除を任せられると覚えておきましょう。
ホウ酸は、合成殺虫剤のように健康リスクがありません。安全性が高いため土台から屋根まで家の構造全体に使用可能ですから、外壁にいるシロアリでも安心して除去できます。
シロアリの駆除業者の選び方
シロアリの駆除業者は、まず安全なホウ酸処理を行っている業者を選ぶのがよいです。そのうえで、自分の家のように丁寧な提案をしてくれる業者、一度施工したら長期間処理をしなくても大丈夫なように仕事をしてくれる業者を選びましょう。
ホウ酸処理は難しい技術のため、日本ホウ酸処理協会の有資格者が在籍しているかを確認しましょう。有資格者のいる業者であれば安心ですし、社会的にも信頼の高い業者と言えます。
おすすめしない駆除業者の特徴
困った時にすぐにやってきてくれることは大切です。ですが、呼んでもいないのに押しかけてくる業者は要注意です。
無償で点検すると言って上がり込み、今すぐ対処しないと家がダメになるなどと言って高額請求をして、健康被害のある合成殺虫剤を撒くような業者もいますので、十分に注意してください。
合成殺虫剤を使う業者は、再処理を狙ってくることもあります。約5年で効果の切れる殺虫剤は、その度に多額の費用を請求されることもあります。シロアリ業者にはまだまだ闇が深いところがあるので、気をつけてくださいね。
シロアリ被害に遭った外壁はその後どうする?
シロアリ被害にあった外壁をそのまま放置しておくことはできません。なぜなら、すでに外壁の内部は食い荒らされていて、家の設備としては耐久性に欠けてしまう状態だからです。
もちろん床も同じですが、外壁の場合、見た目上問題なく見えてしまうことも多く、そのままにしてしまいがちです。
シロアリを駆除した後、補修リフォームをかけて被害箇所を補修しましょう。
一度シロアリに気に入られてしまったということは、シロアリが好む条件が揃ってしまっています。湿気や結露、雨水の浸入など、どのような環境が悪影響を及ぼしたのかを調べて対処することも大切です。
まとめ
外壁は外壁の劣化が原因でシロアリの侵入ルートになることがあり、内部に巣くって構造材を食い荒らされてしまうことがあります。
外壁塗装をすれば大丈夫だと考えがちですが、外壁塗装だけではシロアリの予防はできません。
シロアリの被害に遭ったら速やかに信頼できる駆除業者に依頼し、シロアリに適切な対処をしましょう。その後、外壁や屋根付近の補修工事や防水工事、断熱材の交換など適切なリフォーム工事をしましょう。大切な家を守るためです。
シロアリ駆除業者をお探しの方は、シロアリポリスがおすすめです。ホウ酸処理に長けている信頼できる業者がそろっています。相談だけでも受け付けますので、連絡ください。
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