家にいる羽がついているアリは女王アリ?家に羽アリがいた場合の対処法を紹介
シロアリは人が住む場所にとって脅威な存在です。家の中あるいは近くで羽がついたアリが歩いてると、「アリの巣の女王アリでは?」と考える人も多いかもしれません。羽アリは女王アリになる前の「女王アリの候補」であるといえます。
羽アリがシロアリだった場合は、家に被害をおよぼす可能性があります。この記事では、羽アリと女王アリの違いや、女王アリを見つけた場合の対処法について説明します。ぜひ最後まで読んで、女王アリの正しい対処法を知っておきましょう。
羽アリと女王アリの関係性
女王アリとなる羽アリは、どのようにして誕生するのでしょうか。
女王アリから生まれるアリは、幼虫を産み、その幼虫から労働の役割を持つ「兵アリ」と「職アリ」と呼ばれる2種類と、繁殖の役割を持つ「ニンフ」、計3種類へと成長をしていきます。
ニンフは、巣が満員になってきた段階で羽を生やし、「羽アリ」として巣から飛び立つのです。
巣から飛び立った羽アリは、外でパートナーを見つけ、一緒に新たな巣を作ります。このときメスの羽アリが女王アリとなり、オスの羽アリが王アリとなります。そして2匹の間に生まれたアリたちが、また「兵アリ」や「職アリ」「ニンフ」として役割をもって働くのです。
羽のついているアリ=女王アリ?
見つけたアリに羽が生えているということは、まだ巣を作る前の段階で営巣場所を探しているうちに家に迷い込んだか、家の中に巣があり、そこから飛び立ったという可能性が考えられます。
どちらにしても羽アリは、自ら羽を切り落としパートナーを探し歩きます。メスはフェロモンでオスを誘いだし、カップルができるとタンデムを組み巣にする場所を探し歩きます。タンデムとは、メスのお尻にオスがついて歩く行為を言います。
巣をつくることでメスは「女王アリ」となり、巣の女王として子孫を残すため、新たなシロアリを生むことになります。
見つけた羽アリが黒アリであれば、まだ問題は少ないです。もしシロアリであった場合は、家の木材を食べられてしまう危険性があるので早めに駆除するようにしましょう。
シロアリの階級社会
黒アリは「社会性昆虫」と呼ばれ、ひとつの巣の中で、数千匹もの黒アリが、それぞれ階級にわかれて生活しています。各階級には役割が与えられており、与えられた仕事をこなしながら社会生活を営んでいます。
シロアリも社会性昆虫の一種で、ゴキブリの仲間です。「アリ」という名前がついている理由は、白いアリに見えるからシロアリと名付けられたと言われていますが、黒アリと同様に巣の中で社会を作る点でも似ているからとも言えるのではないでしょうか。
シロアリの階級を説明します。アリの社会には「女王アリ」と「王アリ」を除いて5つの階級が存在します。「副女王アリ・副王アリ」「ニンフ」「兵アリ」「職アリ」の5階級です。
それぞれの役割は巣内でそれぞれの割合が保たれるようになっていて兵アリが不足してきたら職アリから分化します。
「女王アリ・王アリ」はヒエラルキーのトップに君臨し、種の繁栄のために毎日たまごを産みおとしていきます。
その次にくるのが「副女王アリ・副王アリ」です。女王アリの産卵が難しくなってきたり、王アリが病気になったりした際に、交代するための代打となります。
副女王アリ・副王アリの次には「ニンフ」と呼ばれる羽アリの前身がきます。普段は職アリとして生活し、時がくると羽アリとして飛び立ちます。
「兵アリ」は、大事な巣を守るための兵士といったところです。
一番下が「職アリ」です。「職アリ」は、巣の中でも一番数が多く、主にエサを巣に運ぶ役割を担っています。
シロアリの場合は、木材を食害していくのが「職アリ」となります。
羽アリがいるということは、すでに巣が満員の状態で、その巣の中には数えきれないほどの職アリや兵アリが存在する、ということになります。その姿を想像するだけでぞっとしてしまいますね。
女王アリを見かける機会はかなり少ない
では、女王アリは巣の外に出ることがあるのでしょうか。一度巣の中に入った女王アリは外には出てきません。
女王アリは子孫を繁栄させるのが仕事です。そのため外敵が多い巣の外へ出ることは、ほとんどありません。私たちが目撃する「女王アリかも…?」と思う個体は、ほとんどが女王アリ候補の羽アリです。
家で女王アリになる前に羽アリを見かけた場合の対処法
羽アリは未来の女王アリ候補で、今後巣を作るための重要な存在です。羽アリの女王を見つけたときは最初の対処法が大切です。シロアリの女王アリに行う方法を説明します。
まずシロアリか黒アリか判断する
羽アリは、家に危害を加える種類と、そうでない種類が存在します。大きくわけると、家に直接被害がないのが「黒アリの羽アリ」、家に被害を与えるのが「シロアリの羽アリ」となります。
黒アリとシロアリには見た目に明確な違いがあるので、特徴さえわかれば、どちらの羽アリなのか見わけることができます。黒アリとシロアリの違いは、以下のとおりです。
シロアリ | 黒アリ | |
触覚 | ・短く数珠状 | ・長く折れている |
羽 |
・4枚とも同じ大きさ ・模様が薄い |
・頭の方が大きく、お尻の方が小さい ・模様が濃くはっきり見える |
胴体 | ・寸胴 | ・くびれがある |
シロアリは家に大きな被害をもたらす害虫なので、どちらの羽アリなのかを判断することが重要なポイントです。
上記の図でも見わけがつかない場合は、シロアリポリスの昆虫同定サービスをご利用ください。LINEで虫の写真を送るだけで、どのような種類の虫なのかを害虫のプロが特定するサービスです。
無料で利用することができます。「自分の判断だけではちょっと不安…」という人は、ぜひ活用してみてください。
掃除機で吸い取って一時的な駆除をする
羽アリがシロアリだとわかった場合、素人ができる対策は限られてきます。なぜなら、外から入ってきたシロアリの羽アリであれば、そのアリだけを駆除すればよいですが、家の中から発生したものであれば、すでに家で繁殖してしまっているということになるからです。
目に見えるシロアリに対する対処法として有効なのが、掃除機で吸ってしまう、というものです。シロアリ自体はとてもか弱い昆虫で、吸引される空気の圧ですぐ死んでしまいます。
そのため、吸引したあと掃除機内でほとんどのシロアリは死滅してしまうのです。
シロアリの駆除業者に根本的な駆除を依頼する
応急的な対処方法は、あくまで一時的なものです。しっかりとシロアリを駆除するためには、業者に依頼することが最適です。
素人では手の届かない場所まで薬剤を散布することでしっかりと駆除してくれくれるので、根本的な駆除は、やはり専門家でなければ行うことができません。シロアリ駆除業者を検討しているのであれば、「ホウ酸」といわれる薬剤を使っている業者に依頼することをオススメします。
ホウ酸処理をおすすめする理由
「ホウ酸」は自然界のいたるところにある身近な物質です。たとえば温泉や野菜、ワインにも微量に含まれています。
自然由来のホウ酸は、シロアリ対策に有効で、長期にわたって予防する効果もあります。
人体に無害なため、小さなお子さんやペットのいる家庭でも安心して使用することができます。
まとめ
女王アリは巣の中からほとんど出てくることがありません。家の中で羽のある女王アリらしきものを見かけたのであれば、それは女王アリ候補の羽アリです。
見つけた羽アリが、シロアリなのか黒アリなのかを判断することが最初に必要です。シロアリの羽アリであれば、家のみえないところなどに被害がおよんでいる可能性があります。
羽アリを目撃し、心配になっている方は、シロアリ調査だけでもおすすめします。シロアリポリスでは全国各地に派出所を構えているので、どこに住んでいても調査を依頼することができます。
シロアリポリスは反社会勢力排除に力をいれており、参加している業者は、すべて規定の審査をクリアした信頼できる業者ばかりです。使用している薬剤も、からだに優しいホウ酸を使用しているため、安心してお任せください。
家の中で女王アリらしきものを見かけて不安になったら、お気軽に相談ください。
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