羽アリが大量発生するのはなぜ?被害にあいやすい条件やマンションの場合の原因を徹底解説!
羽アリが大量発生し、網戸や窓に張り付いている姿を見かけた経験がある人もいるでしょう。1匹2匹ではなく、大量に発生した羽アリを見ると、大量発生した理由に疑問を感じます。
大量発生した羽アリがシロアリであれば家に既に甚大な被害を及ぼしている可能性があります。羽アリが黒アリでも家具への被害はゼロではないかも。何より家の中にアリが大量発生している状態は気分がいいものではありません。
なぜ、羽アリは大量発生するのでしょうか。今回の記事では、羽アリの被害にあいやすい条件やマンションでの羽アリ大量発生の原因について解説します。
羽アリが大量発生する生物的なメカニズム
羽アリが大量に発生するのは、「新しい巣を求めて飛び立つ」ことが原因です。シロアリは集団で生活をしており、その数は種類によります。少ないものでも数万〜数十万頭、大きな巣だと100万頭にも上るといわれています。
新しいシロアリがどんどん生まれてくると、巣の中は手狭になり、巣の中に入りきれなくなってしまいます。そのため新しい巣を見つけるために羽のあるシロアリが一斉に新しい巣を求めて飛び立ちます。屋外から家屋に羽アリが侵入してきたとしても心配することはありません。屋内では、シロアリに必要な土がないため巣を作ることができないからです。
屋外から侵入を許してはいけない羽アリ
屋外から羽アリが飛び込んでくるとびっくりしますね。数匹であった場合はすぐに処理できます。ただし飛び込んできたのがアメリカカンザイシロアリだった場合は、注意が必要です。
アメリカカンザイシロアリは、屋内に巣を簡単に形成してしまうからです。木造の柱や木枠、家具の周りを確認してください。アメリカカンザイシロアリは、巣によさそうだと思った木部をみつけるとすぐに巣を作ります。隣の家や建築途中の家にも入り込むため、被害が拡大しやすいです。
羽アリが増えやすい原因
日本の建築は、防蟻効果をほぼ持っていない構造材を使っています。このアメリカカンザイシロアリは、洗濯物にとりついたり、歩行者の衣服に取り付き建物内に侵入することもあり、たとえマンションであっても1度侵入を許してしまうと、家具などの木製品やフローリングなどの木製建材に侵入し巣を形成します。
この巣がある程度成熟してくると、いつの日か羽アリを屋内で大量に目にすることになるのです。
羽アリが大量に発生する時期
シロアリ:ヤマトシロアリは春、イエシロアリは初夏、アメリカカンザイシロアリは春から秋の広い範囲で発生
黒アリ:春から秋
特にヤマトシロアリという種類の羽アリは、ゴールデンウィーク前後で、雨が降った日の翌日、かつ晴れて気温が上昇してくるお昼前後に大量発生しやすいので注意しましょう。
生物的なメカニズムのほかにも羽アリが大量発生する原因があります。どうして家の中に羽アリが大量発生するのか、その原因を見ていきましょう。
家に羽アリが大量発生する原因
家にシロアリの羽アリが大量に発生する原因は大きく2つあります。
・家がヤマトシロアリやイエシロアリの餌場になっている
・家にアメリカカンザイシロアリの巣が作られている
ヤマトシロアリやイエシロアリは、建物周辺の地中に巣を形成していると、その巣から建物を餌場にするために蟻道を伸ばし通年行き来しています。そして羽アリのシーズンになると、餌場となっている木材から大量の羽アリが発生します。
アメリカカンザイシロアリの場合は、地面に依存せず乾燥している木材や木製品に巣を作ります。羽アリが飛び始めると、居室内で見かけることがあります。
屋根裏や壁内など住まい手の目が届かない場所で、羽アリが発生することも多いため、なかなか気が付くことができません。気がついた時には、尋常ではない被害に発展していることもあります。羽アリを見かけたら、どうするか一度家族で相談しておくといいかもしれませんね。
羽アリはどこにいる?それぞれのシロアリの巣の特徴
それぞれのシロアリの巣の特徴についてまとめました。
ヤマト シロアリ |
規模:数千頭~ 5万頭 |
危険を感じたり、環境が悪くなると巣ごと移動します。 被害箇所が巣を兼ねる場合があります。 つまり、家の木を食害していたらそこが巣の可能性も。 また、巣が複数に及んでいる可能性もあります。 |
イエ シロアリ |
規模:数万頭~ 100万頭 |
地中に固定された巣(本巣)があり、そこから蟻道を伸ばして餌となる木をさがし建物に侵入して来ます。 建物に入ると分巣を作る事がありますが、巣が移動する事はありません。 |
アメリカカンザイ シロアリ |
規模:数百頭~ 3,000頭 |
羽アリが木材に侵入した所が巣の始まり。 食害しながら巣を大きくする。 成虫となった羽アリが巣から外にでて新しい巣を簡単に作る事ができるため、その建物内にいくつもの巣が短期間でできてしまいます。 |
シロアリが増えやすい原因とは?
シロアリが増えやすい原因を紹介します。
➀湿気を帯びている木がシロアリのえさ場となる
ヤマトシロアリ、イエシロアリは温かくて湿気を帯びている木を好む傾向があります。そういった木部が餌場となり蟻害が進行します。
羽アリのシーズンになるとそこから羽アリが大量発生しやすくなります。とは言ってもイエシロアリは湿っていない木へも蟻道を通します。地中から水を運んで湿らせ被害を広げることができますので、一概に湿気を帯びているところと限定して言えるわけではありません。
②外に家の光が漏れている
イエシロアリの羽アリは習性として光に集まるため、家の光が外に漏れていると羽アリが集まってきやすいです。遮光カーテンを使用するなど、家の光が外に漏れない工夫をしましょう。とは言っても、そもそもイエシロアリは地中に巣を形成する種類ですのでイエシロアリの羽アリが家の中に侵入したとしても巣を形成することは皆無ですので安心していただければと思います。家の中に入ってきたイエシロアリは干からびて死んでいくのがオチです。
③羽アリが侵入できる隙間が多い
家に侵入できる隙間が多いと気持ち悪いですよね。羽アリは小さな隙間からでも侵入します。窓と窓枠の隙間、網戸の隙間などが、羽アリが侵入しやすいです。
④家の周りが森や公園など自然が多い
家の周りに森や公園などの自然が多いと、シロアリの生息数が多いため、家を餌場として見つけられてしまう可能性は都会と比べると高いと言えます。
⑤築年数が経っている木造建築である
自宅の築年数が経っている木造建築で床下が土壌の場合、土壌から湿気があがるため、シロアリ被害が発生しやすく、シロアリがたやすく侵入しやすい環境にあるためシロアリの被害にあう確率が高く、蟻害部分から羽アリが大量発生しやすいです。
【マンション】一戸建てでなくとも羽アリが大量発生する可能性はある
羽アリは、一戸建てだけに発生するというわけではなく、マンションでも羽アリが大量発生する可能性はあります。
マンションで羽アリが大量発生する原因は、住環境によって異なります。マンション最下層のベランダに木材や段ボールを置いていたりするとヤマトシロアリやイエシロアリが発生しやすいです。輸入家具を好んで使用しているといると木材の中にアメリカカンザイシロアリが隠れていたりしてそこから大量発生しやすくなります。
マンションの住居内や戸建ての家の中で見つけた羽アリがアメリカカンザイシロアリだった場合、当該シロアリの巣が既に形成されている可能性が高いです。巣が形成された理由として考えられることとして、窓やベランダから家に侵入されたり、干していた洗濯物や布団と一緒に室内に取り込んでしまうことも。
マンションの見た目が鉄筋コンクリート造だったとしても、木製の建材が使われていたり木製家具があったりするため、アメリカカンザイシロアリの羽アリがマンションの中に入ってきてしまった場合、木造部分に小さな穴をあけ簡単に入り込み巣を作ります。羽アリが大量発生しているのを見つけたら巣が形成されている可能性が高いため、管理会社や大家さんに連絡しましょう。
家に大量発生する羽アリがシロアリか黒アリか見分けよう
家に羽アリが大量発生していたら、羽アリがシロアリか黒アリかを見分けましょう。シロアリか黒アリかは見た目で判断できます。
アリの見た目で見分ける
黒アリ・シロアリは以下のように見た目が異なります。
黒アリ | シロアリ | |
触角 | くの字 | 数珠状 |
体型 | 腹部の付け根が はっきりとくびれている |
腹部が寸胴 |
骨格 | 外部での作業に適するため硬い | 柔らかく指で簡単につぶせる |
羽 | 前に付いている羽が 後ろに付いている羽より大きい |
4枚とも同じ大きさ |
大量発生する時期で見分ける
発生する時期によって羽アリの種類を見分けられます。
シロアリ | ヤマトシロアリ | 春 |
イエシロアリ | 初夏 | |
アメリカカンザイシロアリ | 春から秋 | |
黒アリ | クロヤマアリ | 春から夏 |
トビイロケアリ | 夏 | |
サクラアリ | 秋 |
大量発生した地域で見分ける
シロアリが発生する地域は以下の通りです。
ヤマトシロアリ | 北海道の一部を除く日本全域 |
イエシロアリ | 関東以西の暖かい地域で 比較的海岸線が多い |
アメリカカンザイシロアリ | 全国に薄く広く生息し、 徐々に生息報告が広がっている外来種 (輸入家具などから日本に侵入したり、 生息地域から引っ越してきた場合などは 近隣に羽アリが広がります) |
家に羽アリが大量発生した場合の対処法
家に羽アリが大量発生した場合は、「シロアリの駆除業者に依頼する」のがおすすめです。
羽アリが大量発生している場合、家の見えないところでシロアリが巣をつくり、巣が大きくなっている可能性も高いです。
この時のシロアリは、大きく巣を広げています。被害が多い地域であると、家の中の家具にまで侵入されていたりする場合もあります。どちらにしろ、素人が駆除しようとしても完全には駆除できません。
<シロアリの駆除業者に依頼するメリット>
・1匹残らず羽アリを含め巣ごと駆除ができる
・床下などしっかりと点検してくれる
・アフターフォローがある
主なシロアリの巣は家の周りの土壌につくられているため見つけにくいです。シロアリ駆除業者であれば、1匹残らず駆除してくれますし、駆除後のアフターフォローも受けられます。そのため大量発生している羽アリを見つけたら、専門家であるシロアリの駆除業者に依頼してみましょう。
まとめ
羽アリは、新しい巣を求めて飛び立つときに、大量発生します。アメリカカンザイシロアリの場合は一戸建てだけではなくマンションでも羽アリが大量発生する可能性はあるので、普段から羽アリが入ってこないように家の隙間をなくす、洗濯物と一緒に取り込まないなどの対策が必要です。
もし、大量発生した羽アリがシロアリだった場合、家の被害が広がる前に駆除を行う必要があります。ただし、駆除は素人には難しいので、専門家に依頼しましょう。また、駆除だけではシロアリの予防にはなりませんので、ホウ酸による予防工事を施しておくのがよいでしょう。ホウ酸はシロアリだけでなく腐れ対策にもなります。その効果はいつまでも持続しますので、たった1度の工事で済んでしまうので経済的です。
羽アリの専門業者はいくつもありますが、その中でも高い実績をもつ「シロアリポリス」は信頼できるのでおすすめです。シロアリポリスは、反社チェックを行っているので安心感があります。羽アリが大量発生し、羽アリの駆除業者を探しているなら、一度相談してみてください。
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