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vol.24 シロアリのホウ酸処理は安全?効果はあるのか?徹底解説

シロアリのホウ酸処理は安全?効果はあるのか?徹底解説

シロアリというとゴキブリの仲間としても有名ですが、家庭でゴキブリ駆除をするために幼い頃自宅にホウ酸団子が置いてあったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ではゴキブリ目であるシロアリにも効果はあるのでしょうか?
ホウ酸の安全性や効果について迫っていきましょう。

ホウ酸とは?その効果や安全性

ゴキブリ対策としてよく知られているホウ酸団子ですが、ホウ酸は鉱脈のみならず海水や土壌、淡水などにも含まれています。世界中でシェアを誇るホウ酸は、カリフォルニア州や西トルコの鉱脈で採掘されているホウ酸塩鉱物が精製され市場に出回っています。

さらに、私たちの身の回りで言うと温泉などにも多く含まれていることや目薬などにも含まれる成分で、人体には無害であり殺菌剤や殺虫剤などにも多く用いられています。
つまり、ゴキブリだけではなく、シロアリなどのほかの昆虫にも効果があると考えられているのです。

ホウ酸は人体に無害って本当?

ホウ酸は、自然に私たちの体に触れる機会があるものです。目の洗浄に使われることや化粧品の防腐剤としても使われています。

虫を殺虫する効果があるため、人体に影響があるのではと心配される方もいるかもしれませんが、私たちの体には腎臓があり、ホウ酸を含めた異物が体の中に入ると腎臓でろ過されて体外に排出することができます。虫にはホウ酸を体外へ排出する臓器がありません。
そのため、私たちには無害で安全性が高い物質だと自信をもって言えるのです。

ほんとうにホウ酸は無害?

ホウ酸は基本無害ですが、それはあくまでも規定量を守っているからこそです。
ホウ酸は野菜や果物の必須微量栄養素で、人は毎日水や食事から1〜3mgのホウ酸を摂取しています。ワイン1リットルに対しては25〜35mgのホウ酸が含まれています。
しかし、意図的に数グラムのホウ酸を一気に飲み込むと体が自然に反応し吐き出します。
実際には一度に2g以上ものホウ酸を摂取してしまうと嘔吐や下痢が始まります。

ホウ酸の毒性は、食塩の毒性と同程度だと考えられています。塩分も適量であれば問題はないですが大量摂取は体に大きな害を及ぼします。量を守ることで安全に使用できます。

犬や猫などのペットを飼っている

犬や猫も哺乳類ですから、大量摂取しなければ人間のように腎臓から体外に排出することができるので安心です。
しかし、興味本位でホウ酸を口にしてしまう可能性もあるため、安全に配慮してペットの目に入らない位置に置いて保管するなど注意しましょう。

どうして虫は死んでしまうのか

どのようなメカニズムでシロアリやゴキブリを含む昆虫は死んでしまうのでしょうか。昆虫には私たち哺乳類が持つ腎臓というものを持っていません。そのため、ホウ酸を体内に取り込むと食べたものをエネルギーに変える代謝が止まり餓死します。
つまり、ホウ酸を体外に排出することができない昆虫には厳しく作用するため理想的な殺虫剤ということができます。

シロアリ駆除におけるホウ酸処理の効果

ホウ酸は主にシロアリ予防を目的に使用します。しかし、殺虫剤などを使用できない場合はホウ酸で駆除を行うこともあります。ホウ酸処理だけでシロアリ駆除をする場合、ホウ酸は即効性が無いため、すぐに駆除できるかというとそうとは言い切れません。処理後も経過観察を行いながらの駆除になります。ホウ酸を食べないシロアリには効果が発揮されないためです。

ホウ酸を摂取したシロアリはそのまま巣に帰ることができ、最終的には死んでしまいます。この個体の死骸を別の個体が食べることやホウ酸で弱ったシロアリを共食いすることによって、また同じようにホウ酸が作用し次第に死に至るという連鎖がおこります。

このような効き方であるため完全にシロアリを駆除するには時間がかかるので、理由がない限り合成殺虫剤とホウ酸を適宜使い分けて駆除を行うことが現実的です。

ホウ酸のメリットとデメリット

ホウ酸は人体にも影響がなく安全なのはわかりましたね。ではホウ酸処理はシロアリなどの害虫を駆除する万能なアイテムと言えるのでしょうか。
使用するメリットとデメリットを合わせてご紹介します。

ホウ酸を害虫駆除に使うメリット

ホウ酸は自然物質で、人体に影響を及ぼす心配が少なく安全性が高い防蟻剤だということが言えるでしょう。小さなお子様やペットがいるご家庭でも安心して利用することができます。

ホウ酸は無機物であるため何百年と時間が経過しても揮発することなく、さらに分解されるような性質を持っていないため効果が長続きする点もメリットです。ホウ酸は、防腐作用があることから木材の腐食(腐れ)対策でも一般的に使用されています。

現在進行形でのシロアリに有効なだけでなく、予防にも効果があるのがホウ酸処理です。

ホウ酸のデメリット

ホウ酸のデメリットは、水に溶けやすい性質を持っています。雨や雪が降り注ぐような屋外では使用ができません。

さらには、植栽にホウ酸を大量に散布してはいけません。植物にホウ酸を過剰に与えるとホウ素過剰症と言って枯れてしまいます。近くに花壇や盆栽、畑などがある場合は、気をつけましょう。

ホウ酸処理は近年シロアリ駆除業者も実践している!

シロアリ駆除業者というと、かつては殺虫剤を使って駆除していたというイメージが強いでしょう。もちろん現在でも合成殺虫剤を用いて駆除をしている業者が多数を占めています。

しかし、人体への影響などを考えて、できるだけ害のないシロアリ対策を行っている業者も増えてきています。米国ではすでにホウ酸によるシロアリ対策がメインに行われているのです。
その理由は、米国では日本とは異なりシロアリ予防を目的にして農薬系の合成殺虫剤で予防することが禁じられているためです。

さらに、米国環境保護庁でホウ酸は認可されている木材保存剤であるため、広くシロアリ駆除に使用されています。日本でもこれからの時代は、ホウ酸でのシロアリ対策が主力となるでしょう。業界での裏話をちょっとだけお見せします。

ホウ酸処理を行っている業者

ホウ酸による駆除を積極的に行っている業者は増えてきています。安全性が高いだけでなく、ホウ酸の場合はコストも抑えることができるため、ニーズも増えています。

シロアリは、ヤマトシロアリやイエシロアリが有名ですが、このほかに外来種であるアメリカカンザイシロアリは空から家屋に侵入し、家の中に巣を作るシロアリです。

そのため、アメリカカンザイシロアリは土壌処理による駆除・予防や地上1m以内の駆除・予防だけでは十分とは言えないのです。屋根や天井、柱、家の中の各所をチェックして処理をする必要があります。ホウ酸処理を行っている業者の中には、地下シロアリの対策だけでなく、アメリカカンザイシロアリ対策として地上1m以上の木部も施工できる業者もありますので安心です。

ホウ酸は揮発しませんから屋根や天井に施したホウ酸を吸い込むことがなく、小さいお子さんでも安心です。

定期的な駆除が面倒に感じている方にとっても、持続効果が長いホウ酸での駆除がおすすめと言えるでしょう。ホウ酸は空気中に揮発することがないため、一度施工してしまえばいつまでもシロアリ予防の効果を持続してくれます。何年かに一度、床下点検などをしてもらい漏水等でホウ酸が流されていないかを確認してもらうとさらに安心です。

合成殺虫剤での健康被害

合成殺虫剤でも一般的に使われている防蟻剤は、臭いがほとんどなく揮発も少ないネオニコチノイド系と呼ばれる殺虫剤や、即効性があり忌避効果もあるピレスロイド系などがあります。

ただ、ネオニコチノイド系、ピレスロイド系に限らず合成殺虫剤は全てアレルギー反応による喘息、目眩、頭痛などを起こす可能性が懸念されています。

合成殺虫剤からホウ酸処理に変更した人に話を聞きました。最初はホウ酸のシロアリ対策に対しても半信半疑で話を聞いていました。以前にシロアリ駆除をお願いしたあと、薬の影響で家にいると頭が痛くなったり、気分が悪くなってしまい生活できるスペースが限られてしまったことがあったそうです。

家は気持ちを休めるためにも必要ですよね。その家で気持ちが全く休まらない事態というのは、悲しいものです。

まとめ

ホウ酸での駆除は自宅でもスプレーなどを作ってDIYすることも可能ですが、できればプロのシロアリ駆除業者に頼んで家全体を安全に処理してもらうのがベストと言えるでしょう。
シロアリポリスなら日本全国にあるシロアリ業者を探すことができます。

今回の記事で紹介したホウ酸によるシロアリ対策を施す業者も多数登録されています。気になる方はぜひシロアリポリスで安心の業者を探してみてください。シロアリによる被害は、年々増えています。地球温暖化の影響でシロアリが住みやすい空間が増えているようです。

大切な住まいを守るためにもシロアリ駆除は欠かせません。虫の被害を甘く見ないことが、その後の人生を大きく左右します。シロアリにはご注意を!